ハンヒキヴィの自然環境

隆起する大地!

ハンヒキヴィニエミ半島の自然環境では、典型的な土地隆起を見ることができます。半島では、地上へと現れ出た海底が、海側から順に海岸草原地帯、低木地帯、温帯混交林帯・富栄養性の泥炭地というように、自然が帯状になって変化しています。それらのいくつかの区域のあと、半島の中心部分には針葉樹林が分布します。またこの周辺にはいくつもの隆起海岸に特徴的な、海とつながりのある元は泉だった池(Flada)や汽水的要素を持つ湖(gloe lakes)など、絶滅寸前の危機にある自然環境が見られます。

ハンヒキヴィ半島はフィンランド国内でも最も重要な隆起海岸に特徴的な生態系を持つ地域であります。その規模、一貫性、自然の状況、そして重要な保護地域は、このハンヒキヴィを特に代表的なものとしています。保護されている自然形態と景観に加え、ハンヒキヴィ半島には複数の個別の自然保護地域と全国的規模の水鳥保護プログラムであるNatura2000に選定されている、パルハラハティ湾-シュオラティンラハティ湾-ヘイニカリンランピ池エリアがあります。

大地が海を征服する、という現象は氷河期より始まっており、それが隆起海岸を形作ってきました。ボスニア湾の北部・ペラメリ海の海岸では年間7-8mmと非常に早い速度で隆起が進んでおり、世界でも珍しい現象と言えます。

隆起海岸における森林の生態系はフィンランドだけでなく、ヨーロッパ全体においても絶滅が恐れられる自然形態です。これは絶滅寸前の危機にあると承認されており、EU(欧州連合)の自然指令では第一保護地区と定められています。その意味でもフィンランドはこの自然形態の維持に国際的な特別責任を負っていることになります。ペラメリ海の海岸はフィンランドの隆起海岸保護おいて、キー・エリアであります。

ビタミンが豊富に含まれるシーバックソーンは、裸の土地に素早く定着し広がった、パイオニア的な存在といえる典型的な隆起海岸植物です。ハンヒキヴィには野生のシーバックソーンが自生します。 写真:ヴオッコ・モイサラ

ビタミンが豊富に含まれるシーバックソーンは、裸の土地に素早く定着し広がった、パイオニア的な存在といえる典型的な隆起海岸植物です。ハンヒキヴィには野生のシーバックソーンが自生します。 写真:ヴオッコ・モイサラ

ハンヒキヴィの自然環境

絶滅寸前の危機にある自然環境

  • 隆起海岸における森林の生態系(半島全体)
  • 丈の低いイグサ科や干し草、スゲ属の植物により海岸沿いにできる草地(著しい量)
  • 丈の高いスゲ属の植物により海岸沿いにできる草地
  • スオラマーライック*のある可能性有り

*suolamaalaikku:隆起海岸であるこの地独特の性質を持つ自然環境。海岸の隆起に伴い浅瀬となった沿岸地帯の海水は、夏季の水分蒸発により塩分濃度が徐々に濃くなっていく。さらに時間とともに隆起が進み海面から表れ出た、塩性植物が自生する土地のこと。

絶滅危惧に分類される自然環境

  • バルト海の砂浜
  • 海岸にできる木立のような杉林
  • 海岸の湿った堆積地にできる杉林
  • 海岸の乾燥した堆積地にできる杉林
  • 海岸に生じた汽水的要素を持つ湖(gloe lakes)
  • 中年の広葉樹の多い湿帯混交林とやや乾燥した富養性の泥炭地

さらに15項目にも及ぶ危急種もしくは準絶滅危惧種に選定される自然環境があります。

EU(欧州連合)制作の自然指令にある自然環境の中でハンヒキヴィに見られる環境:

  • 隆起海岸一帯の海辺から内陸にかけて、原始から徐々に遷移している自然環境の状況が帯状になってあわられている現象で、その変化を段階的に追って見ることのできる自然状況にある複数の森(Natural forests of primary)
  • バルト海の石海岸
  • バルト海の砂浜
  • 草が密に覆う砂丘
  • 湿帯混交林と富養性泥炭地
  • 海岸のラグーン
  • 隆起海岸における元は泉だった池(Flada)や汽水的要素を持つ湖(gloe lakes)の生態系
  • バルト海の寒帯性浜の草原
  • 植物で覆われた海辺の巖
  • 沼沢森林地帯
  • 湿性遷移の経緯が見られる沼地と沿岸沼地